WordPress向けのレンタルサーバーはどれを選んでもWordPress自体は動きます。差が出るのは運用面です。ここでは判断すべき7つの基準を示したうえで、公式で確認できた数値だけを使って主要3社を比較します。当サイトはエックスサーバーを扱う非公式サイトですが、他社が有利な条件はそのまま記載します。比較の全体像は比較ピラーをご覧ください。
- アクセスが増える前提のブログ・メディア(転送量無制限)
- 22年の運用実績と情報量の多さを重視する
- 電話サポートがある安心感を求める初心者
- 3年総額を最優先(ロリポップ!スタンダードが21,780円で最安)
- 月額を少しでも下げたい(ConoHa WINGが月678円でわずかに安い)
- とにかく初期コストを抑えたい(ロリポップ!ライトは3年11,880円)
WordPress向けサーバーを選ぶ7つの基準
料金だけで選ぶと、運用を始めてから困ることがあります。次の7点で比較してください。
| # | 基準 | なぜ重要か |
|---|---|---|
| 1 | 簡単インストール機能 | 技術的な作業なしでWordPressを設置できるか |
| 2 | 転送量の制限 | アクセスが増えたとき追加料金や制限がかかるか |
| 3 | 自動バックアップと復元費用 | プラグイン更新でサイトが壊れたとき戻せるか |
| 4 | 独自ドメイン無料特典 | 年1,000〜2,000円のドメイン代が浮くか |
| 5 | サポート体制 | 電話があるか、受付時間はいつか |
| 6 | 運用実績 | サービス終了によるサーバー移転リスク |
| 7 | 3年総額 | 月額ではなく総額で比べる |
特に見落とされやすいのが③バックアップの復元費用と②転送量です。復元が有料のサービスもあり、いざというときに費用が発生します。転送量に上限があると、記事が伸びたタイミングで制限がかかることがあります。
3社の比較(確認済みの数値)
公式で確認できた項目のみを掲載します。
| 項目 | エックスサーバー スタンダード | ConoHa WING ベーシック | ロリポップ! ハイスピード |
|---|---|---|---|
| 月額(36ヶ月) | 693円 | 678円 | 660円 |
| 3年総額 | 24,948円 | 24,408円 | 23,760円 |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 容量 | 500GB(NVMe) | 500GB(SSD) | 700GB |
| 転送量 | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
| 無料ドメイン | 2つ(24ヶ月以上) | 2つ | 2つ |
| 自動バックアップ | 14日分・復元無料 | 無料 | 無料 |
| 無料お試し | 10日間 | なし | 10日間 |
| 途中解約 | 返金なし | 途中解約不可・一括前払い | 公式に記載を確認できず |
| 電話サポート | あり(平日日中) | あり(受付時間は公式に記載なし) | スタンダード以上 |
| サービス開始 | 2003年 | 公式に開始年の記載を確認できず | 公式表記で「運営実績25年」 |
出典:各社公式サイトの料金ページ・機能ページ(2026年9月3日確認・税込)。エックスサーバーは2026年11月4日17:00まで、ConoHa WINGは2026年10月22日16:00までのキャンペーン価格。ConoHa WINGの自動バックアップは14日分(1日1回)、ロリポップは7世代でハイスピード以上は無料です。
数字から言えること
価格差はごくわずかです。エックスサーバーとConoHa WINGの3年総額の差は540円、月あたり約15円。この差で選ぶ理由にはなりません。
より安い選択肢もあります。ロリポップ!スタンダードは3年21,780円ですが、無料ドメイン特典と電話サポートの条件が異なります。ライトプランは3年11,880円とさらに安い一方、容量350GB・自動バックアップ無料なし・電話サポートなしという条件になります。
お試しの有無は差が出ます。ConoHa WINGには無料お試しがないため、契約前に管理画面を触ることができません。初めてサーバーを契約する人にとっては、この違いは小さくありません。
各社の詳しい比較はConoHa WINGとの比較、ロリポップ!との比較にまとめています。
用途別の結論
ブログ・メディアを育てる場合
転送量無制限を優先してください。記事が増えてアクセスが伸びたときに、制限や追加料金がかからないことが重要になります。エックスサーバーは転送量無制限で、この点は明確です。
また、途中解約の条件も確認してください。ConoHa WINGは一括前払いで途中解約不可とされています。長く続ける確証がない段階では、この条件は不利に働きます。
企業・店舗のホームページ
サポート体制と運用実績を重視してください。担当者がWebに詳しくない場合、電話で相談できることの価値は大きくなります。
またサービスが終了するとサーバー移転が必要になり、業務が止まります。22年の運用実績と250万サイトという規模は、この観点での判断材料になります。作成手順はホームページの作り方にまとめています。
複数サイトを運営する
マルチドメインとデータベースが無制限かを確認してください。エックスサーバーはどちらも無制限で、1契約に複数のWordPressを設置できます。サイトを増やすたびに契約を追加する必要がありません。
とにかくコストを抑えたい
素直に他社のほうが安くなります。ロリポップ!のライトプラン(3年11,880円)なら、エックスサーバーの半分以下です。容量350GB・電話サポートなし・自動バックアップ無料なしという条件を許容できるなら、合理的な選択です。
当サイトはエックスサーバーを扱っていますが、コスト最優先なら他社が安いという事実は変わりません。予算が限られている段階で無理に高いプランを選ぶ必要はなく、規模が大きくなってから移行するという進め方もあります。
速度で選ぶべきか
「WordPressが速いサーバー」という比較をよく見かけますが、実務的には優先度は高くありません。
理由は2つあります。
-
この価格帯では差がつきにくい。主要各社が高速化の仕組みを備えており、公開仕様の上で明確な優劣はつきません。
-
表示速度の大部分はサイト側で決まる。圧縮していない画像、プラグインの入れすぎ、重いテーマ。これらのほうが影響が大きく、サーバーを変えても解決しません。
エックスサーバーは第5世代AMD EPYC・NVMe SSDのRAID10・nginx・HTTP/2という構成ですが、それでもサイト側の最適化のほうが効きます。詳しくは速度の記事と遅いときの記事をご覧ください。
あとから変更できるか
サーバーは変更できますが、次の作業が発生します。
- 移行先のサーバーを契約する
- WordPressのデータを移行する
- 動作を確認する
- ネームサーバーを切り替える
- 反映を待つ(数時間〜72時間、この間表示が不安定)
- 旧サーバーを解約する
切り替え中はサイトの更新を控える必要があり、表示が不安定になる期間も生じます。手間を考えると、最初にある程度長く使えるところを選ぶほうが現実的です。
移行の手順はWordPressの記事、ネームサーバーの切り替えはネームサーバーの記事にまとめています。
まとめ
WordPress向けのレンタルサーバーは、どれを選んでもWordPress自体は動きます。差が出るのは転送量、バックアップの条件、サポート、運用実績といった運用面です。
3年総額ではロリポップ!スタンダードが21,780円で最安、次いでロリポップ!ハイスピード 23,760円、ConoHa WING 24,408円、エックスサーバー 24,948円。高性能帯の3社の差は最大でも月33円程度で、価格だけで選ぶ意味はほとんどありません。
アクセスが増える前提のブログ・メディアなら転送量無制限、企業サイトならサポートと運用実績、コスト最優先なら他社の低価格プランという判断になります。
各社の詳細はConoHa WINGとの比較、ロリポップ!との比較、料金の全体像は料金ピラー、WordPressの始め方はWordPressの始め方をご覧ください。