ネームサーバーの変更は、他社で取得したドメインをエックスサーバーで使うときに必要な作業です。エックスサーバーで取得したドメインなら最初から設定済みなので、この作業は不要になります。ここでは変更の手順、正しい作業順序、反映されるまでの待ち方を解説します。DNSレコードとの違いから整理するので、混同している方は最初から読んでください。DNS全般の話はDNS設定の記事にまとめています。
作業の順番を間違えないでください:①エックスサーバー側でドメインを追加してサイトを設置する → ②ネームサーバーを変更する、の順です。逆にすると、切り替わった瞬間から反映が完了するまでサイトが表示されない空白期間が生まれます。
ネームサーバーとDNSレコードの違い
この2つは混同されやすいのですが、階層が違います。
| ネームサーバー | DNSレコード | |
|---|---|---|
| 役割 | どの電話帳を見るかの指定 | 電話帳の中身 |
| 設定する場所 | ドメインを取得した会社の管理画面 | ネームサーバーを提供している側の管理画面 |
| 変更の頻度 | サーバーを移すときだけ | サービス連携のたびに |
| 反映時間 | 数時間〜最大72時間 | 数分〜数時間 |
ネームサーバーをエックスサーバーに向けてはじめて、サーバーパネルのDNSレコード設定が効くようになります。ネームサーバーが他社に向いたままエックスサーバーでDNSレコードを編集しても、何も起こりません。
「エックスサーバーでDNSを設定したのに反映されない」という相談の多くは、この状態です。まずネームサーバーの向き先を確認してください。
変更が必要なケース・不要なケース
| ドメインの取得元 | ネームサーバー変更 |
|---|---|
| エックスサーバー(Xserverドメイン)で取得 | 不要(最初から設定済み) |
| 独自ドメイン永久無料特典で取得 | 不要 |
| 他社(お名前.com、ムームードメインなど)で取得 | 必要 |
| 他社からエックスサーバーへ移管した | 移管完了後は不要 |
これから新しくドメインを取る場合は、エックスサーバーで取得するのがいちばん手間がかかりません。独自ドメイン永久無料特典を使えば費用もかからず、ネームサーバーの設定も不要です。特典の条件は無料ドメインの記事をご覧ください。
正しい作業の順番
ここが実務でもっとも重要な部分です。
- 1 エックスサーバー側でドメインを追加するサーバーパネルの「ドメイン設定」で対象ドメインを追加する。この時点ではまだ表示は切り替わらないので安全に作業できる。操作場所はサーバーパネルの使い方へ
- 2 サイトの中身を用意するWordPressを設置する、または既存サイトのデータを移行しておく。切り替わった瞬間に表示できる状態にしておくのが目的
- 3 エックスサーバーのネームサーバー情報を確認するサーバーパネルまたは契約完了メールに記載されている。推測せず、表示されている文字列をそのままコピーする
- 4 ドメインを管理している会社の管理画面で変更するドメインを取得した会社(レジストラ)にログインし、ネームサーバー設定の欄を書き換えて保存する。エックスサーバー側では変更できない
- 5 反映を待つ数時間〜最大72時間。反映が完了するまで、サイトの更新は控える
入力するネームサーバーについて
エックスサーバーのネームサーバーは複数(通常5つ)指定します。値は[ネームサーバー1〜5:サーバーパネルまたは契約完了メールに記載の値]です。
当サイトでは、この値を記事に転記せず公式の表示をそのままコピーしていただく方針にしています。理由は2つあります。
- 記事の情報が古くなった場合に、間違った値で設定してしまうリスクがある
- 1文字でも違うと反映されず、原因の特定が難しくなる
サーバーパネルにログインすれば必ず表示されるので、そこからコピーしてください。
入力するときによくある失敗が、末尾の余分な空白と全角文字の混入です。コピー&ペーストしたあと、貼り付けた文字列の前後に空白が入っていないか確認してください。見た目では気づきにくく、反映されない原因になります。
反映されるまでの間に起きること
ネームサーバーの変更は、世界中のDNSサーバーに情報が伝わるまで時間がかかります。この間はアクセスする人によって、新旧どちらのサーバーが表示されるかが分かれます。
具体的には次のような状態になります。
- 自分のPCでは新しいサーバーが見えるが、スマートフォンでは古いサーバーが見える
- 自分には見えるが、他の人には見えない(またはその逆)
- 時間帯によって表示が変わる
これは正常な挙動です。故障ではないので、設定を変更し直さないでください。変更するたびに反映の待ち時間がリセットされます。
この期間にやってはいけないこと
サイトの記事を更新する。新旧どちらのサーバーに書き込まれるか分からないため、片方にしか反映されません。あとから差分を統合する作業が発生します。
問い合わせフォームを稼働させる。同じ理由で、送信されたデータがどちらのサーバーに届くか分かりません。
古いサーバーを解約する。反映が完了する前に解約すると、古いサーバーを見ている人にはサイトが表示されなくなります。完全に切り替わったことを確認してから解約してください。
切り替え後に確認すること
反映が完了したら、次の項目を確認します。
- httpsで表示されるか。SSLはエックスサーバー側で改めて有効にする必要があります
- メールが送受信できるか。ネームサーバーを変えるとMXレコードも切り替わるため、メールの設定も見直しが必要です
- サブドメインが表示されるか。使っていたサブドメインをエックスサーバー側でも追加したか確認します
- 外部サービスの連携が生きているか。Search Consoleの所有権確認などのTXTレコードを再設定する必要がある場合があります
メール関連の設定はメール設定の記事、DNSレコードの追加方法はDNS設定の記事にまとめています。
まとめ
ネームサーバーの変更は、他社で取得したドメインをエックスサーバーで使うときに必要な作業です。エックスサーバーで取得したドメインなら不要です。
作業の順番は①ドメイン追加とサイト設置 → ②ネームサーバー変更。この順を守れば、切り替わった瞬間からサイトが表示され、空白期間が生まれません。
ネームサーバーの値は推測せず、サーバーパネルの表示をそのままコピーしてください。反映には数時間〜最大72時間かかり、その間は表示が不安定になりますが正常な挙動です。焦って設定を変更し直さないことが、いちばん早く終わらせるコツになります。