個人事業主・フリーランスのホームページは、法人サイトほど作り込む必要はありません。必要なのは「何ができる人か」「どう連絡すればいいか」が分かること。ここでは屋号のドメインとメールの用意から、載せるべき情報、経費としての記録までを解説します。制作の基本手順はホームページの作り方、初心者向けの解説は初心者向けの記事にまとめています。

個人事業主のホームページで効くのは「信頼の材料」です。取引先は依頼する前に必ず調べます。そのときに屋号のドメインと、実績や専門性が分かるページがあるかどうかで印象が変わります。凝ったデザインより、何ができる人かが1画面で分かることを優先してください。

個人事業主にホームページが効く場面

「必要かどうか」で迷う方が多いので、具体的な場面を挙げます。

場面ホームページがあると
名刺交換の後相手が調べたときに実績と専門性が伝わる
見積もり依頼の前事前に内容を確認してもらえる
紹介されたとき紹介先が確認できる材料になる
補助金・融資の申請事業の実態を示す材料になることがある
求人・外注先探し相手が判断しやすくなる

特に効くのは「名刺交換の後」です。相手は必ず検索します。そのときに何も出てこないのと、屋号のドメインでしっかりしたページが出てくるのとでは、印象が変わります。

屋号のドメインとメール

個人事業主が最初に用意すべきものです。

屋号のドメインは取れる

法人でなくても独自ドメインは取得できます。屋号や自分の名前でドメインを取れば、それがそのまま事業の顔になります。

ただし .co.jp は法人(登記された会社)のみが取得できるドメインです。個人事業主は取得できません。.com や .net で十分ですし、これらはエックスサーバーの独自ドメイン永久無料特典の対象です。

屋号のメールアドレスを作る

info@屋号.com のようなアドレスは、フリーメールより信頼されます。

使う場面です。

  • 名刺の連絡先
  • 見積書・請求書の連絡先
  • ホームページの問い合わせ先
  • 取引先とのやり取り

エックスサーバーはメールアカウント無制限・追加費用なしなので、用途別に分けても料金は変わりません。作成方法はメールアドレス作成の記事、運用の設計は法人メールの記事にまとめています。

ドメイン名の決め方

あとから変更できません。候補を2〜3案考えてから申し込んでください。

  1. 屋号または自分の名前と関係がある
  2. 短く、電話で伝えられる
  3. ハイフンや数字を多用しない
  4. .com を優先する

事業内容を限定しすぎる名前(tokyo-web-design.com など)は、あとで事業を広げるときに窮屈になります。少し広めの名前にしておくと方向転換できます。

費用

項目費用
サーバー代(36ヶ月契約)月693円
サーバー代(12ヶ月契約)月990円
屋号のドメイン永久無料特典の対象
屋号のメールアドレス0円(無制限)
WordPress0円

出典:エックスサーバー公式料金ページ(2026年9月3日確認・税込)。キャンペーン価格は2026年11月4日17:00まで。独自ドメイン永久無料特典は12ヶ月以上の契約が条件です。

年間8,000円台で、ホームページと屋号のメールが揃います。名刺の印刷代と大差ない金額です。

開業直後なら12ヶ月契約から始めるほうが安全です。途中解約しても返金はないため、事業の見通しが立ってから長期契約に切り替えても構いません。サーバー選びの詳細は個人事業主のレンタルサーバーにまとめています。

載せる情報

法人サイトほど作り込む必要はありません。4ページで十分です。

ページ書くこと
トップページ何ができる人か。誰に向けたサービスか
サービス・料金提供内容。可能なら料金の目安
プロフィール経歴、実績、資格。ここが信頼の核
お問い合わせフォームまたは連絡先

プロフィールが最重要

法人と違い、個人事業主は「誰がやっているか」がそのまま判断材料になります。

書くべきこと:

  • 経歴・実務経験(何年、どんな業界で)
  • 実績(案件の種類、規模。守秘義務の範囲で)
  • 資格・専門性
  • 顔写真(あると信頼されやすくなります)
  • 事業への考え方

顔写真は効果があります。顔が見えない相手に仕事を頼むのは、依頼側にとって不安です。スマートフォンで撮った写真でも、明るい場所で撮れば十分使えます。

料金を載せるかどうか

判断が分かれる部分です。

載せる利点:予算が合わない相手からの問い合わせが減る。相手が検討しやすい。
載せない利点:案件ごとに柔軟に設定できる。

「〇〇円〜」「案件により変動」といった目安だけ載せるという中間案もあります。何も書かないより問い合わせにつながりやすくなります。

WordPressの固定ページ編集画面
固定ページ「会社概要」をブロックエディタで編集している画面。見出しや表をブロックとして追加していく(WordPress公式のお試し環境「WordPress Playground」で撮影、2026年10月10日)。

業種別に確認すること

士業・資格が必要な事業

登録番号や所属団体の記載が求められる場合があります。業界のルールを確認してください。また、広告表現に制限がある業種もあります。

店舗を持つ事業

住所、営業時間、定休日、地図、駐車場の有無を載せてください。スマートフォンから地図アプリに飛べるようにしておくと親切です。

ネットショップを併設する場合

特定商取引法にもとづく表記が必要になることがあります。

個人情報を取得する場合

問い合わせフォームで氏名や連絡先を取得するなら、プライバシーポリシーの掲載が一般的です。

当サイトは法律の専門家ではありません。業種ごとに必要な表示は、業界団体の案内や専門家にご確認ください。ここでは一般的に確認すべき項目を挙げるにとどめています。

作成の手順

  1. 1
    掲載する情報を書き出す
    屋号、事業内容、経歴・実績、連絡先。開業届の表記と揃える
  2. 2
    屋号のドメイン名を決める
    あとから変更できない。候補を2〜3案
  3. 3
    サーバーを契約してWordPressを設置する
    クイックスタートを使えば申込と同時に完了する(手順)。契約期間は12ヶ月以上
  4. 4
    屋号のメールアドレスを作る
    info@屋号.com を作成し、名刺や見積書の連絡先に使う
  5. 5
    4つのページを作成する
    トップ、サービス・料金、プロフィール、問い合わせ
  6. 6
    公開前に確認する
    スマートフォン表示、問い合わせフォームのテスト送信、屋号や連絡先の誤字
  7. 7
    領収書を発行して保管する
    経費処理のため。領収書の記事を参照

経費としての記録

事業用として使うなら、記録を最初から残してください。

領収書はXserverアカウントから発行できます。サーバーパネル側にはこの機能がありません。支払いのたびに発行して保存する習慣をつけてください。

記録しておくこと:

  1. 支払った金額と日付
  2. 契約期間(いつからいつまでの利用料か)
  3. 事業用として使っている根拠

当サイトは税務の専門家ではありません。経費計上の可否、勘定科目の選択、家事按分の割合といった判断は、税理士または所轄の税務署にご確認ください。一般的な考え方は勘定科目の記事で整理していますが、個別の処理を指示するものではありません。

公開前のチェック

項目確認内容
スマートフォン表示実機で全ページ確認
問い合わせフォームテスト送信して受信できるか
屋号開業届の表記と一致しているか
電話番号正しいか、リンクから発信できるか
メールアドレス屋号のドメインになっているか
実績の記載守秘義務に触れていないか
httpsで表示されるか鍵マークが出るか

実績を載せるときは守秘義務に注意してください。取引先名や案件の詳細を無断で公開すると、契約違反になることがあります。「〇〇業界のWebサイト制作」のように、特定できない形で書くのが安全です。掲載の許可を得られた場合のみ、社名を出してください。

公開後の運用

自分で更新できることが最大の利点です。

  • 新しい実績を追加する
  • サービス内容や料金を変更する
  • お知らせを載せる

制作会社に都度依頼する必要も、追加費用もかかりません。実績が増えたら追加するという運用が、個人事業主のホームページではいちばん効きます。

まとめ

個人事業主のホームページは、法人サイトほど作り込む必要はありません。4ページで十分です。

いちばん重要なのはプロフィールです。個人事業主は「誰がやっているか」がそのまま判断材料になります。経歴・実績・資格・顔写真を載せてください。

屋号のドメインとメールアドレスを用意してください。info@屋号.com は、フリーメールより取引先に信頼されます。エックスサーバーなら12ヶ月以上の契約でドメインが永久無料、メールアカウントも無制限です。年間8,000円台で揃います。

実績を載せるときは守秘義務に注意してください。取引先名は許可を得た場合のみ記載し、それ以外は特定できない形で書いてください。

経費処理のため、領収書の発行と契約期間の記録を最初から習慣にしてください。具体的な処理は税理士または所轄の税務署にご確認ください。

制作の基本手順はホームページの作り方、初心者向けは初心者向けの記事、サーバー選びは個人事業主のレンタルサーバーをご覧ください。