会社のホームページで最初に決めるのは「自作するか、外注するか」です。ここを保留にしたまま情報収集を続けて、結局ホームページがない状態が続く、という企業は少なくありません。ホームページがないこと自体が機会損失なので、まず判断基準を整理します。制作の具体的な手順はホームページの作り方にも詳しくまとめています。
判断に迷っているなら、まず自作で公開してください。サーバー代だけで始められ、あとから外注に切り替えることもできます。完成度の高いサイトを待って半年公開しないより、7割の出来で今月公開するほうが得られるものは大きくなります。作業を止めないコツは掲載する文章と写真を先に揃えることです。
自作と外注の判断
| 自作(WordPress) | 制作会社に外注 | |
|---|---|---|
| 初期費用 | サーバー代のみ(月693円〜) | 制作費がかかる |
| 制作期間 | 素材が揃っていれば数日 | 打ち合わせ含め数週間〜 |
| デザインの質 | テーマ次第 | 要望に合わせて作られる |
| 更新 | 自分でできる | 依頼が必要な場合がある |
| 更新の費用 | 0円 | 都度費用がかかる場合がある |
| 担当者の負担 | かかる | 少ない |
自作が向く場合
- 更新頻度が高い(お知らせ、価格変更、営業時間の変更が多い)
- 予算を抑えたい
- 担当者が多少の時間を確保できる
- まず公開して、あとから育てたい
外注が向く場合
- デザインの質が売上に直結する事業
- 担当者の時間をまったく確保できない
- 大規模なサイトや特殊な機能が必要
- 社内に決裁の通し方として外注が求められている
「まず自作で公開して、必要になったら相談する」という進め方が現実的です。サーバー代だけで公開でき、内容が固まってから外注すれば、制作会社への要望も具体的になります。何もない状態で相談するより、結果的に良いものができることがあります。
費用の目安
自作の場合の費用です。
| 項目 | 費用 |
|---|---|
| サーバー代(36ヶ月契約) | 月693円 |
| サーバー代(12ヶ月契約) | 月990円 |
| 独自ドメイン | 永久無料特典の対象 |
| WordPress | 0円 |
| 無料テーマ | 0円 |
| 独自ドメインのメール | 0円(無制限) |
出典:エックスサーバー公式料金ページ(2026年9月3日確認・税込)。キャンペーン価格は2026年11月4日17:00まで。独自ドメイン永久無料特典は12ヶ月以上の契約が条件です。
年間1万円弱で、ホームページと独自ドメインのメールが揃います。名刺やチラシに載せる自社ドメインのメールアドレスも、この中に含まれます。
なお、エックスサーバーには法人向けの別サービス「XServerビジネス」もあり、ホームページ制作に関する支援サービスの有無は公式で確認してください。詳細は法人利用のまとめをご覧ください。
先に揃える素材
WordPressを触る前に、掲載する内容を用意してください。これが作業を止めない最大のコツです。
文章
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社概要 | 正式な社名表記、所在地、電話番号、設立年、代表者名、資本金 |
| 事業内容 | 何を、誰に、どう提供しているか |
| サービス・商品の説明 | 特徴、価格(掲載する場合) |
| 問い合わせ先 | 電話番号、メールアドレス、受付時間 |
| 会社の紹介文 | 沿革、理念など |
画像
- 会社・店舗の外観、内観
- 商品・サービスの写真
- ロゴ(あれば)
- 代表者やスタッフの写真(信頼性が上がります)
写真は自分で撮影したものか、商用利用が許可された素材を使ってください。インターネットで見つけた画像を無断で使うと著作権の問題になります。スマートフォンで撮った写真でも、明るい場所で撮れば十分使えます。
必要なページ
まず4ページで公開し、あとから増やしてください。
| ページ | 優先度 | 内容 |
|---|---|---|
| トップページ | 必須 | 何をしている会社か、誰向けか |
| 事業内容・サービス | 必須 | 提供している内容 |
| 会社概要 | 必須 | 正式な会社情報 |
| 問い合わせ | 必須 | フォームまたは電話・メール |
| アクセス | 実店舗なら必須 | 地図、営業時間、駐車場 |
| 実績・事例 | あると強い | 過去の仕事 |
| 採用情報 | 採用するなら | 募集要項 |
| お知らせ | あると更新しやすい | 更新情報 |
完成させてから公開しようとすると、いつまでも公開できません。4ページで公開し、運用しながら追加するのが現実的です。
作成の手順
- 1 自作か外注かを決める更新頻度と予算で判断する。迷ったらまず自作で公開する
- 2 掲載する文章と写真を揃えるここが作業の8割。素材があればページ作成は数日で終わる
- 3 サーバーを契約してWordPressを設置するクイックスタートを使えば申込と同時に完了する(手順)。契約期間は12ヶ月以上で無料ドメイン特典の対象
- 4 企業サイト向けのテーマを選ぶブログ向けではなく、固定ページ中心の構成に向いたテーマを選ぶ。無料でも企業向けのものがある
- 5 4つのページを作成する用意した文章と画像を配置する。凝ったデザインより情報の正確さを優先
- 6 問い合わせフォームを設置するプラグインで設置し、必ずテスト送信する
- 7 独自ドメインのメールを作る
info@自社ドメインを作成する。手順はメールアドレス作成の記事へ - 8 公開前の確認を行うスマートフォン表示、フォームの動作、記載内容の正確さ
独自ドメインのメールを用意する
会社のホームページを作るなら、問い合わせ先のメールアドレスも独自ドメインにしてください。
info@自社ドメイン は、フリーメールのアドレスより信頼されます。名刺、チラシ、見積書に記載する連絡先としても使えます。
エックスサーバーはメールアカウント無制限・追加費用なしなので、部署ごと・担当者ごとに作っても料金は変わりません。運用方法は法人メールの記事にまとめています。
公開前のチェックリスト
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| スマートフォン表示 | 実機で全ページを確認 |
| 問い合わせフォーム | テスト送信して受信できるか |
| 電話番号 | 掲載番号が正しいか、リンクから発信できるか |
| 住所 | 正式な表記か |
| 社名 | 正式表記(株式会社の位置など) |
| 代表者名 | 誤字がないか |
| 営業時間 | 現状と一致しているか |
| httpsで表示されるか | 鍵マークが出るか |
| 画像の権利 | 自社で撮影したものか、商用利用可か |
問い合わせフォームのテスト送信は必ず行ってください。設置したつもりで動いておらず、数ヶ月間の問い合わせをすべて取りこぼしていた、という事故が実際に起きています。設置直後と、サイトを変更したあとに必ず確認してください。
掲載内容の法的な注意
業種によって、記載が求められる事項があります。
ネットショップを併設する場合:特定商取引法にもとづく表記が必要になることがあります。
資格が必要な事業:許認可番号や登録番号の記載が求められる場合があります。
個人情報を取得する場合:問い合わせフォームで氏名や連絡先を取得するなら、プライバシーポリシーの掲載が一般的です。
広告表現:事実と異なる表示、根拠のない「No.1」などの表現は景品表示法の対象になります。
当サイトは法律の専門家ではありません。業種ごとに必要な表示は、業界団体の案内や専門家にご確認ください。ここでは一般的に確認すべき項目を挙げるにとどめています。
公開後の運用
WordPressで作る最大の利点は、担当者が自分で更新できることです。
更新しやすい項目
- 営業時間、休業日のお知らせ
- 価格・メニューの変更
- 新しいサービスの追加
- 実績・事例の追加
ワープロソフトを使う感覚で編集できるため、特別な知識は必要ありません。制作会社に都度依頼する形と比べて、反映が早く費用もかかりません。
定期的に確認すること
- WordPress本体・テーマ・プラグインの更新
- 掲載情報が現状と合っているか
- 問い合わせフォームが動いているか
- サーバーとドメインの契約期限
まとめ
会社のホームページで最初に決めるのは自作か外注かです。迷っているなら、まず自作で公開してください。サーバー代だけで始められ、あとから外注に切り替えることもできます。
作業を止めないコツは掲載する文章と写真を先に揃えることです。素材があれば、ページ作成自体は数日で終わります。
必要なページはトップ・事業内容・会社概要・問い合わせの4つから。完成を待って公開を遅らせるより、公開して育てるほうが機会損失が少なくなります。
公開前にはスマートフォン表示と問い合わせフォームのテスト送信を必ず確認してください。特にフォームの不具合は、気づかないまま問い合わせを取りこぼす原因になります。
制作の詳しい手順はホームページの作り方、初心者向けの解説はホームページ作り方(初心者向け)、法人利用の全体像は法人利用のまとめをご覧ください。